ゾーンシステムの考え方




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京都写真学校 テキストカリキュラム

最新更新日 2018.10.27



 区分:カリキュラム技術編 科目:カメラワーク


レッスン番号 029

i-photo school
--京都写真学校カリキュラム--

参考文献

 
S1/6  F5.6
オートノーマル撮影


X
S1/60  F5.6 
白紙をオートノーマル撮影

以下マニュアル撮影      T/1000
U /500
V /250
W /125
X 1/60
Y 1/30
Z 1/15
[ 1/8
\ 1/4

※ここでは白紙を曇り日の
自然光により撮影しました
※絞り値、シャッタースピードは
光量によって変わります
※カメラは、デジタルカメラを
使用しています。





               ☆☆写真技術講義☆☆

                       nakagawa shigeo 2004.6.21〜2008.9.30 


   ゾーンシステムの考え方

ソーンシステムの考え方は20世紀中頃(1930年代)に写真家アンセル・アダムスによって考案された写真を制作する際の、光のコントロール方法です。

被写体に当たる光の量の多い少ないによって、フィルムに到達する被写体に当たった光の量は、画面の中に明るい部分と暗い部分を作り出します。
この明暗の組み合わせによって、カメラの外のものが、あたかも外の光景があったのと同じように、写真として見えるようになります。

ところが外の光景をフィルム上に再現するにあたって、外の光景のいちばん明るい部分ともっとも暗い部分が、使っているフィルム等の再現能力(ラチチュード)を超えてしまうことがあります。

たとえば、画面の上部の空に太陽が入り、下部に建築物の陰がある、というような場合、空に露出を合わせれば、建築物の陰が再現できない。逆に建築物の陰の部分に露出を合わせると空が真っ白けでとんでしまう、といったような場合です。

こんなときどうする?この問題の解決方法は?
そんなときは写さなければいい、という解決方法もあるかもしれないですけれど、あきらめるのは最後の手段として、ここでの判断基準の考え方の一端を紹介します。

※左の参考文献は、デジタルカメラによる撮影データです。
   (キャノンPower Shot S50)

(1)

外界のいちばん暗い部分(ゾーンT)からいちばん明るい部分(ゾーン\)までを9段階(ゾーン)に分けます。
フィルムのラチチュードはこの9ゾーンの中で普通で5〜6ゾーン位を再現します。
※1段階とは、絞り1段またはシャッタースピード1段の増減によります。

(2)

この中の中心ゾーンは、ゾーン5(X)(ゾーンファイヴ)です。このゾーン5が適正露出(露光)値になります。絞りとシャッタースピードの組み合わせでいうと、適正露出値の上限2〜3、下限2〜3絞り、またはシャッタースピードまでを再現できることになります。それより上限は真っ白け、それより下限は真っ黒けの状態です。
ゾーン番号でいうと、ゾーン3あたりからゾーン7位いまでが再現可能です。ゾーン1、2は3と同じ黒となります。またゾーン9、は8と同じ白となります。

(3)

次に、写そうと思っている外の光景のなかの露出差を測ってみます。いちばん明るい部分といちばん暗い部分の露出差が5〜6段階以内ならば、その真ん中に適正な露出を与えてあげれば明部も暗部も再現できることになります。

(4)

5〜6段階以上の露出差があれば、明部か暗部かのどちらかが再現不能になることを覚悟で、適正露出値決めてあげる。

(5)

モノクロプリントの場合、適正露出値で撮影し、フィルム現像したときの再現濃度は18%グレーになります。


ここでゾーンシステムの考え方を理解されるには、少しむつかしいむきもあります。ここでは光の量をコントロールして、自分の思うとおりのプリントを作ることができる方法だ、とでも覚えておかれるとよいと思います。

カメラやフィルムや印画紙の精度が現在ほどに十分ではなかった時代の考え方だ、というのではなく、カメラの自動化、デジタル処理の時代にあっても、基本的には、この考え方をとらえていけば何かと有利です。
昔も今も、写真のメディア形式自体はなにも変わってないですからね。

nakagawa shigeo 2005.1.22

 
   
ピンホールカメラ制作実習 2014.7.13