露出値を決定する

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   表 題: 



 区分:カリキュラム技術編 科目:カメラワーク


レッスン番号 022


京都写真学校 テキストカリキュラム

最新更新日 2018.10.27

i-photo school
--京都写真学校カリキュラム--

          ☆☆写真技術講義☆☆

                                       
nakagawa shigeo 2004.6.20 2005.8.3


(022)露出値を決定する


 例題1

下の3枚の写真は、同じ位置から、カメラアングルを変えて、全てオート(自動露出)で撮った写真です。
左は白基調の建物中心、中は日が当たる道路を下部1/3、右は半分を建物部半分を道路とした構図です。
同じ位置から、カメラを向ける被写体によって、露出値が変化しているのがわかります。
建物の色調、植え込みの樹木の色調、道路の色調を比べてみてください。

   

同じ場所から撮った被写体の露出が変わります。
何をどのように露出値を決めるのかは原則的には見せたいモノが適正値になっていることです。
オートで撮った場合、「アングルによって露出値が変わる」ことを理解しましょう。
自分の求めたい露出値を求めるために、オートカメラでは露出補正をして撮影することが多いです。
どの程度補正するかは、あなたの判断によります。そこにあなたの表現の方法があるのです。

 例題2

光を捉える 自然光・カメラ・人間

カメラの外にある光の量ってその時々に多かったり少なかったりします。
最高値っていうのは太陽に一番近い地表(赤道直下)に
直接降り注いでいる量だし、最低値は暗闇、光量ゼロです。

朝夕の斜めから入る量と昼間に上から入る量はちがいますね。
朝夕は少なく、お昼間は多い。雲があると青空より少ない。
雨の日は雲の量が多いから、雨を降らさない雲の日より少ない。
これは光の量(光量)のことをいってるんですが、


もう一つ、光の質、性質、というのがあります。
朝夕の斜め光は赤っぽい、昼間の光は青っぽい。
この色のことを、色温度(いろおんど)って呼んでいます。
単位は、ケルピン(K)とういう表示を使います。

赤っぽい光より青っぽい光のほうが、色温度は高い。
デイライト(昼間の光)でだいたい5500Kくらいです。
※ストロボ光、デイライトランプは5500Kに合わせてある。

写真は、この光量と色温度を組み合わせるんですね。
これは光の側のことです。


次はカメラ側からみた光の捕えかたです。

カメラ側っていうと、カメラ本体とフィルム(デジタルは受光管)ですね。
適正露出、適正露光、といういいかたをしますが、これは、フィルムの能力を最大限に発揮させてあげることなんですね。
カメラとフィルムで言うと、(原則)フィルムは固定値なんです。
フィルムの感度はISO(いそー、あいえすおー)であらわしていて、ネガカラーだと最近はISO400が標準になってますかね。

カメラが可変(光の量を調節することができる)なんですね。

レンズの「絞り値」とシャッターの「スピード」のふたつを組み合わせることで調整しますね。

光の性質を色温度っていいましたけれど、この色温度調節はフィルターを使います。


さて、シャッターを切るその瞬間っていうのは、光の量も、光の質も固定です。
だけども、いつも違いますよね。
(わかりますか!?)
瞬間は固定値だけど、時間のなかでは変化してる・・・。


写真を撮る人の側からいうと、その時間のなかの瞬間の「光の量と質」を見きわめることが、要求されるんです。

このように外光、カメラ+フィルム、撮る人の判断、という3つの要素があって、前のふたつは瞬間には固定されてしまうから、いつも可変(バリアブル)なのは、結局のところ、撮る人なんですね。


以上のことは、自然光(精確には太陽光ですが、街灯とか部屋の灯りも含んでおきましょう)

そこで、光を自分でコントロールすることが次にでてきます。
ストロボ使ったり、スタジオでライトをしつらえたりです。
人工光(じんこうこう)っていってますね。
またこれらを、ライティング(技法)っていってますね。

写真の作品をみると、自然光でも視覚に効果的な使い方してますね。
また多くは、人工光で細工して擬似現実を創りだしていますね。